先日、Google Developer Daysに参加しまして、Google Phoneをもらってきたりしたのですが、その中でも感銘を受けたのが「HTML5」。
HTML4が勧告されてからしばらく立っていますが、ウェブも進化します。
主にCanvasと呼ばれるグラフィックスの拡張やO3Dと呼ばれる3D、マルチスレッディング、JavaScriptでのGPS情報取得対応、マルチメディア再生機能などを拡張し、ブラウザの素の機能でFlashのようなことが出来てしまうという次世代のHTML規格なんです。
で、今回の問題は、HTML5として実装されるコーデックについて、各ブラウザ開発メーカの意見が合わず、「未定義」となってしまったという事です。
これは大変大きな問題で、標準仕様コンテンツとして動画再生や音声再生を統一的に公開することが出来ないと言うことになります。例を挙げれば、「Google Chromeなら観られるけど、Safariでは観られない」という動画サイトが出来る可能性があるわけです。まぁ実際にはFlashやコーデックプラグインで解消できるとは思いますが……。
World Wide Web Consortium(W3C)で「HTML 5」仕様の策定を進めるイアン・ヒクソン氏(Google所属)は、HTML 5で新たに導入されるオーディオとビデオの両要素について、特定仕様の利用義務付けをなしとする意向を発表した。
以下、各ブラウザベンダの言い分。
ベンダ | ブラウザ | 実装コーデック、補足 |
---|---|---|
Apple | Safari | QuickTimeイチオシ。 |
Google Chrome | H.264、Ogg Theoraを実装。H.264ロイヤリティ不安視。品質に不満。 | |
Opera Software | Opera | ロイヤリティの観点からH.264の実装を拒否。 |
Mozilla | FireFox | 同上 |
Microsoft | Internet Explorer | 発言なし。 |
2010年には正式にHTML5が策定されるそうなんですが、ちょっとさい先不安なお話です。