SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

GoogleのH.264非対応について

Googleが先日、H.264MPEG-4 AVCのサポートを打ち切るという発表を行いました。
H.264MPEG LAという機関がライセンスを管理しており、ロイヤリティ、つまりお金を徴収しています。これは機器であったり、H.264動画に対して課されるものです。
ただし、これでは問題があると判断したMPEG LAは「無料のネット動画」に対してロイヤリティを課さない方針を明確化しました。

■MPEG LA,無料のインターネット配信動画向けにはH.264のロイヤリティを引き続き課さない方針を明らかに - 家電・PC - Tech-On!

それでも、MPEG LAの方針やその如何によってロイヤリティが発生するのはオープンを貫くインターネットやGoogleの方針にとって障害になるのは間違いないですよね。
というわけで、GoogleH.264のサポートを打ち切るという方針については良く理解できます。
ただ、ただならぬ力を持ち始めたGoogleですから、H.264が亡き者になってしまうのも現実的。H.264を支持していた他の団体にとってはとても驚異になるでしょう。
一方、Googleがオープンで公開したWebMはMatroskaコンテナにVP8ビデオ、Ogg Vorbisオーディオを含むBSDライセンスのコーデックです。

ビデオエンコーディング技術「WebM」を擁するGoogleは米国時間1月11日、WebMと競合し、広く利用されているコーデック「H.264」のChromeでのサポートを中止する計画を発表した。AppleMicrosoftH.264を支持している。これによりGoogleは、基本的なウェブ技術が特許の制約に縛られないことを強く望むブラウザメーカーのMozillaOperaの立場を、明確に支持することになる。

OperaFirefoxH.264のロイヤリティに対して疑問視しており、HTML5でのH.264実装を拒んでいた経緯があります。

■HTML5のコーデック策定決裂 - SATOXのシテオク日記

一般ユーザから見て「正義は何処にあるのか?」と考えたとき、やはりGoogleの考え方が合っているような気がしますよね。それに反して、自らの利益を主張するのはアップル。H.264を包含するQuickTimeを押しているそうです。マイクロソフトも何だかイチャモンを付けているようですけどね。

■Google、新画像フォーマットWebP発表 - SATOXのシテオク日記

Google自身も広告でがっつり収入を得ているので、Googleの思い通りになりそうなこの流れは大変危険な気もしますが、SafariIEだけYouTube(Google)を観られないなんてことになるかもしれません。
ちなみに、既にYouTubeHTML5版はWebMコーデックになっています。