SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

HD DVDの終焉

HD DVDの主導権を握る東芝HD DVDの生産終了、事業撤退を決めたことを発表しました。
SATOXは2004年くらいからずーっと両陣営の参加企業を追ってきましたが、Blu-rayHD DVDの戦いは予想よりも短い期間で決着しましたね。
悲惨なのはHD DVDプレーヤなどを買ってしまった消費者。ソフトウェアの供給も間もなくなっていくだろうし、これからどうしていくのか不安にさせられます。HD DVDレコーダを持っている人も、いつまでメディアが市場にあるのかは不明です。
東芝の社長はBlu-ray対応機器を出す予定はないと言っていますが、得意だったHDDレコーダ市場の復権を狙うためには早期のBlu-ray対応機器の開発・販売が欠かせないのではないでしょうかね。

東芝は19日、同社が推進してきた次世代DVD規格「HD―DVD」について、レコーダーなど対応する関連機器の開発、生産を停止するとともに、3月末をメドに販売も終了して、事業から撤退すると正式発表した。パソコンやゲーム向けのHD―DVDドライブ(駆動装置)についても、開発や生産、販売をやめる。これにより、次世代DVDの規格争いは、ソニー松下電器産業などが推す「ブルーレイ・ディスク(BD)」に統一される。

当初、容量では劣るもののコスト面やインタラクティブ性で有利とされていたHD DVDでしたが、Blu-rayの生産コストがあっという間に下がりそのメリットは帳消しに。Xbox360HD DVDプレーヤで巻き返しを図るもののセキュリティが破られ、Blu-rayに劣ることが明白になって映画コンテンツ会社がクレームをつけた経緯が手伝って、それらの会社が次々と離脱。多額の契約料を支払ってパラマウントHD DVD独占供給を発表するも、ワーナーがBlu-ray陣営に移ったことでその契約は解除される………などなど、Blu-ray陣営にとってはいろいろな追い風が吹き続いてきたんではないでしょうかね。
DVDの普及を手伝ったPS2と同様に、現在全世界で1000万台以上販売しているPS3の普及も大きく寄与していると言っても過言ではないかと思います。
以下、それぞれの陣営の推移。


2004年12月あたり
HD DVD陣営
 東芝、三洋、NEC、メモリーテック、NECエレクトロニクス、
 ワーナー、ユニバーサル、パラマウントポニーキャニオンバンダイビジュアル
■ブルーレイ陣営
 ソニー、松下、日立、サムスン、デル、HP、TDK
 ソニーピクチャーズ、20世紀フォックス、MGM
■両陣営企業
 バンダイビジュアル

2008年1月あたり
HD DVD陣営(HD DVDのみ参加企業)
 東芝インテルマイクロソフト、ユニバーサル、HBO、EMIミュージック、メモリーテック
■ブルーレイ陣営(ブルーレイのみ参加企業)
 ソニー、松下、日立、三菱、サムスン、デル、TDK、シャープ、フィリップス、
 ソニーピクチャーズ、20世紀フォックス、ワーナー、MGM、UMG、
 アップルコンピュータ、ヴィベンジ、ディズニー、Acer、サン、TBS
■両陣営企業
 富士通、三洋、NEC、NECエレクロトニクス、バンダイビジュアル、HP、
 マクセル、オンキヨーポニーキャニオン、ニューラインシネマ、バッファロー太陽誘電
 三菱化学メディア、LG、トムソン、ジェネオン東映東宝
 パラマウント(HD DVD独占供給)、ドリームワークス(HD DVD独占供給)
ユニバーサルもBlu-rayに参入したことを発表。パラマウントはどうするんでしょうかね……。

■東芝、数週間以内にHD DVDから撤退か - SATOXのシテオク日記