SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

はやぶさとイトカワ

はやぶさが7年掛けて回収してきた小惑星イトカワの資源。
リアクションホイールの故障や探査機ミネルヴァの投下の失敗、イオンエンジンの故障など度重なる不具合もことごとく適切な対処を施し、無事に地球に帰ってきました。
イトカワの資源を持ち帰ることが大きな命題だったわけですが、決定的な問題ははやぶさから地質を採取するために放たれるはずだった弾丸の発射が全く行われていなかった事がイトカワから離れた後に判明しました。それでも、着陸時の粉塵が採取カプセルに入っているのではないかということで、最後まで期待を捨てませんでした。
そして、今回、回収カプセルからイトカワ由来のほんの少しの、だけどとても貴重なイトカワのサンプルを持ち帰っていたことが判明しました。
はやぶさプロジェクトとしてはボロボロでしたが、イオンエンジンの実験やスイングバイ、サンプル採取、大気圏再突入など、ほとんど全ての目的を達成しているという快挙といえます。

なぜイトカワ
なぜイトカワを選んだのか。
イトカワはS型と呼ばれる岩石から出来ている小惑星で、地球から約3億km離れ、長さ約540m、直径最大約300mなんだそうな。
太陽系の起源を調べるのが大きな目的ですが、地球からほどよく近く、太陽からほどよく離れているので選ばれたのではないかと思います。(資料が見つからなかった…)
イトカワの次は
地球や火星などは太陽系創世時に一度融解しており、創世時の情報が失われていると考えられます。ところが、小惑星などは融解しておらず、そのときの情報がそのまま残っていると考えられます。
しかしながら、太陽に近ければ近いほど熱による水質の蒸発や放射線による変化を受けてしまうため、出来るだけ太陽から遠い方が創世記の情報(有機物や水)を残しているるわけです。。
つまり、「はやぶさ」は手始めの序章。計画されている「はやぶさ2」ではより太陽から遠い小惑星の探索を行う予定なんだそうです。
現在のところ、「(162173) 1999 JU3」というやはり地球から近い小惑星を探索する予定なんだそうです。
イトカワはS型と呼ばれる太陽に近い数少ない小惑星ですが、より太陽から遠いC型、D型小惑星を目指すことが太陽創世の謎を解く鍵になるのではないかと考えられています。

帰還カプセルには微量の塵が入っており、それらを分析したところ、今回、「イトカワ」由来のものであることが判明した。小惑星は太陽系誕生初期の情報が保存されていると考えられることから、今回の微粒子の解析が進めば、太陽系の起源や進化につながる重要な手がかりが得られると期待されている。

海外ではもっと盛り上がっているそうですが、日本国内でもこれだけ宇宙事業に対して盛り上がったのは珍しいので、これからも日本の宇宙開発事業が盛り上がると良いなぁと個人的に考えています。