公式なトヨタの会見が4日の午後にあるという話の前に、トヨタが撤退するのではないかという憶測が流れていましたが、4日の17時に公式な記者会見でトヨタのF1撤退が発表されました。
金融危機を発端に巨大企業トヨタは赤字に転落。プリウス景気などがありましたがそれも世界的に見れば付け焼き刃。不景気の波をまともに食らってしまったわけです。
以下、各年度のトヨタの連結決済をまとめてみました。
トヨタ2007-2009年度 連結決済
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | |
---|---|---|---|
2007年 | 239.48兆円 | +22.38兆円 | +23.82兆円 |
2008年 | 262.89兆円 | +22.70兆円 | +24.37兆円 |
2009年 | 205.29兆円 | −4.61兆円 | −5.60兆円 |
2009年4月には約6兆円の赤字へ転落。一方、ホンダは2008年9兆の黒字から2009年は1.6兆円と目減りしたものの黒字をキープ。ブラウンの好調っぷりは非力だったホンダエンジンを捨てたからという話もありますが、それにしても今年度はコンストラクターズチャンピオンにもなってしまったわけで、ホンダは間違いなく悔やんでいるでしょう。(後悔していないとオフィシャルには話してますが)
トヨタは4日、東京本社で記者会見を開催。今シーズンをもって、F1から撤退することを発表した。
会見には豊田章男 トヨタ自動車社長、山科忠 TMG会長兼トヨタ自動車専務取締役が出席。冒頭、豊田章男がF1撤退の経緯を説明した。
■んで、何を言いたいか
トヨタは世界各国にたくさんの従業員を抱えていますから、掛けなくていい費用は掛けたくないとは思います。でも、どうなんでしょ。
トヨタのレースに対する意気込みとして、富士スピードウェイを鈴鹿から取り上げたあげく、運営の手際の悪さで悪評。さらに不況を理由に撤退。そして今回のF1チームとしての撤退。これだけ聞くと、ちょっと身勝手すぎるような気がしなくもありません。
■富士スピードウェイ、F1GP開催中止 - SATOXのシテオク日記
■富士スピードウェイから帰れない - SATOXのシテオク日記
ホンダやBMWなんかも現役のチームを買収までしてF1に参戦したのに、それらのチームを最後まで面倒を見ずに撤退するという結末。まぁ何が言いたいかというと、企業の適当な思いつきなんかで歴史のあるチームの名前が消えたり、多くのドライバーが好きだというサーキットで開催させないなどの所行はいったいどうしてくれるのか、と。
■でも
純粋にトヨタは日本の誇るメーカーですから、その撤退は純粋に寂しいです。昨年も撤退の可能性があったとのことなので、そう言った意味では「今年一年良くやってくれた」とも言えるかもしれません。小林可夢偉の現役ドライバー参戦もいろいろ画策しているようですが、夢と潰えてしまう可能性が高そうで非常に残念。
トヨタF1チームの代表を務めてきた山科忠代表は、トヨタF1撤退会見の場で、自らが育てたドライバー、特にここ2戦で素晴らしいパフォーマンスをみせた小林可夢偉の今後について涙を流しながら悔しさをにじませた。
山科忠さんの涙の会見なども見てしまうと、トヨタが憎いと言うより、不況が憎くなってきます。う〜ん……。
まぁトヨタにはがっかりですが、良くここまで不況に耐えてがんばった!という事かなぁ。(しくしく)
一方、昨日のネタですが、ブリジストンもタイヤ供給事業から撤退する模様。今まで知りませんでしたが、純粋にスポンサードの提供だった模様で、コストだけが掛かるんだって。
■ブリジストンがF1から撤退 - SATOXのシテオク日記
いやぁ、残念だ。最後に、鈴鹿サーキットにF1を観に行った際、ホンダの復活を望む多くの人の寄せ書きが大きく飾ってありました。そのときSATOXが購入してしまったチケット入れもなんとなく「HONDA」。個人的にはホンダミュージックが聴きたかった。