SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

アメリカグランプリの悲劇について改めて考えてみる

ご存じない方にまずご説明を……。先々週末に開催されたアメリカ・インディアナポリスでのF1サーカス。20台のマシンがいよいよレースを執り行う……と満を持して観ているとそのうち14台のマシンがピットガレージに入りレースをボイコット。なんと6台のみのレースとなってしまった。
14台のマシンのボイコットの理由は、簡単に言うと、タイヤに問題があり安全なドライブが保証できなかったためである。どれくらいタイヤがダメだったかというと、1周走っただけで亀裂が入る、ラルフシューマッハがパンクで大事故を起こす、などなど。
問題のあるタイヤはすべてミシュラン製であり、残りの6台というのはブリヂストン製のタイヤを履いていたのだ。
ともかく、類をまれに見ない最悪のレースになってしまいました。

■客側の立場になってみる
F1のチケットは決して安くはない。高いチケットなら500ドルはするんじゃないかな。年に一度のF1レースということで遠方からBARを応援しに来たのに、走ってるのはフェラーリジョーダン、ミナルディの3チーム……なんだこりゃ。
チケット代かえせ!どんな理由であっても何とかして10チーム参戦してくれよ!あとでサーキットに抗議してやる!
ミシュラン勢チームの立場になってみる
広告主との契約もあるし、特にトヨタは初ポール。絶対に出走したい。
確かにミシュランタイヤはなんだか怪しくて、信頼性はないね。でも、もしかしたら何とかなるかも。
ミシュランFIAに対してシケインを設け、速度を落とすように要請しているみたいだけど、いまさらそんなことされてもマシンのセッティングを1からやり直しじゃないか。間に合わないよ。
ミシュランシケインを設置しないなら出走しないようにといってるけど、他のチームはどうするのかな……。
ブリヂストン勢チームの立場になってみる
どうやらミシュラン勢は大変なことになっているみたい。噂ではシケインを設置して速度を落とすようにし向けているみたいだけど、どうしてウチらもそのシケインで速度を落とさなきゃならないんだか。
ブリヂストンはこの日のために努力してきた結果、素晴らしいタイヤを用意できたんじゃないか。ミシュランの失態の被害につきあう必要性は全くないね。
FIAの立場になってみる
ミシュランは自分たちのタイヤのために、シケインを設けろと言っている。それはルールを変更することになり、スポーツマン精神からも許されないことだ。ミシュランだけ問題のコーナーでスピード制限を設ける、ミシュランだけピットレーンを通過する、って言ってるんだけど、なんで聞き入れてくれないんだろ。ボイコットなんて噂もあるし、マズいなぁ………。
ミシュランの立場になってみる
あー、やっちゃったよ(笑)。ウチのタイヤ、あそこのコーナーだけやばいんだ。どうにかしてシケインを作ってもらえないかなぁ。
そうすればブリジストン勢と互角にレースを進めることが出来るんだし。もしミシュラン勢だけスピード制限なんて事になったらとんだ笑いものだし、事故を起こされても困る。みんなボイコットさせちゃう方がいいかな……そうしよう。

やっぱり、与えられた仕事が出来なかったミシュランに問題がありますよね。少なくともチームは信頼していたはず。それから、ミシュランブリヂストンにも同じ条件でシケインを通過しろと要求していたそうな……これはちょっと酷い話じゃないですか。自分たちの失態を棚に上げ、問題のない側にも足かせをつけようというのですから。
FIA批判も多いですが、少なくともSATOXはFIAは間違ってないと思います。各チームのパーツ状況に合わせていちいちルールを変えていたらキリがない。また、安全性を重視してスピード制限を設けると言っているわけだ。ミシュランの気持ちは分かるけど、ブリヂストンも同じにというのは至極間違っている。

また、ミシュランインディアナポリスサーキット側と話し合い、観客に対してチケット代を返還する準備があるとのこと。当然かもしれないけど、正しい判断だと思います。えらいっ♪