Cellワークステーション1号機が稼働、1ラックで16TFLOPS
PS3やソニーの次期OSに搭載される予定のCellですが、すでにワークステーションとして稼働したとのことです。
米IBMとソニー、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)は11月29日、「Cell」プロセッサを搭載したワークステーションの最初の試作機が稼働を始めたと発表した。
同日に概要を公表したCell(関連記事参照)を利用した最初のアプリケーションとなる。同プロセッサの高速処理能力を活かし、ワークステーションは1ラックで16TFLOPSの処理能力を達成する見通しという。
16TFLOPS(テラフロップス)とは、一秒間に浮動小数演算を16テラ(16×10の12乗)回行う演算能力があるということ。そもそもCellは複数のコアを持っていて、マルチプロセスが動作する機構を持っており、フル稼働させた場合の話だろう。ちなみにPS2のEmotionEngineは約300MHzで2GFLOPSくらいかな(実はPS2は浮動小数が弱いんですが)。
Xbox2のCPUもマルチコア。高周波数化が望めなくなってきているこの昨今、ゲーム機もマルチコア化です。
「BlueGene/L」が70.72テラFLOPSを記録
16TFLOPSがどれくらいすごいのかというと、現時点で世界最強のIBMのスーパーコンピュータが70.72テラFLOPS。一体いくつCellを使って16TFLOPSなのかは謎ですが、少なくともスパコン並みのスペースがあれば、BlueGene/Lも優に追い抜くでしょう。