SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

ソニーが一歩先ゆく技術、VME

現在のiPod miniの連続再生時間18時間に対し、HDDウォークマンは40時間。シリコンメディアのiPod Shuffle 12時間に対し、ウォークマンスティック(NW-E107)などは70時間の連続再生が可能である。もちろん公称値ですけどね。ちなみにパナソニックD-snapも連続再生時間は15時間ほど。やっぱり連続再生時間は長いに超したことありません。
それにしてもソニーの製品はしつこくアピールしてるだけあってスタミナである。ってなわけでVME(Virtual Mobile Engine)のこんな記事。

 デジタル信号処理には、汎用DSPおよび汎用CPUで処理を行なう方法と、最適化した専用ハードウェアを利用するものとの2つに大別される。
 汎用DSPおよび汎用CPUを利用する場合には、ソフトウェアによって多機能化、マルチフォーマット化に柔軟に対応できるが、その一方で、電力効率が悪く、長時間の連続駆動には向かないという結果になる。
 一方、専用ハードウェアの場合は、電力効率を高めることで長時間駆動には最適化することができるが、専用に開発されるためにコスト効率が悪い。しかも、柔軟性が低く、複数のフォーマットや多機能化への柔軟な対応が難しいため、バージョンアップや複数機種への利用といった活用ができない。
 ソニーが開発したVMEは、「リコンフィギュアブル(再構成)技術」を採用。これによって、双方の問題点を解決したのである。

要約すると、すべて専用に最適化されたチップを使えば電力効率も上げられるけど、いざ機能を追加しようとしても変更できない。さらに、1つの目的にしか使えないので開発コストも高い。
逆に何でも柔軟に機能を追加できるようにしておく(すべてCPUで処理)と電力効率が悪い。
この相対する問題を解決するために「リコンフィギュアブル」という技術というものを採用したそうだ。簡単に言うと、処理単位毎の処理をH/W化し、プログラマブルに接続。さらに足りない処理はCPUで行うというもの。そして、これらはすべてワンチップ化されているという案配。たしかに、NW-HD1はファームの書き換えだけでMP3対応出来ちゃいましたもんね。
VME採用と最適化により、29mWの消費電力が5.1mWまで低減したそうです。
外部のコンダクタに頼っているアップルにはなかなかマネの出来ない芸当であることには間違いなさそうです。今後のiPodのがんばりにも期待ですが、サウンドデコーダチップだけ省電力化してもダメなんですね〜。



個人的な妄想ですが、CLIE用に開発されたMediaEngine(可変クロックMIPSコア)も初期VMEも、PSPへの布石として造られたものだったのではないかと思ってます。そういった意味では技術の流用がうまい会社だなぁと思います。