SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

カドミウム摂取量の半分は米から

日本人のカドミウム摂取量は世界でも高いんだそうで、その半分が米からの摂取なんだそうです。
聞いた事があった話ですが、日本人と言えばお米なのでなんだか気持ちの悪いお話です。
カドミウム水俣市などで発生した環境汚染によるイタイイタイ病の原因であったのは有名ですが、いわゆる発がん性が高い事でも知られています。
米の稲は土壌中からカドミウムを吸収して種子などに蓄積されるそうです。
この問題を何とかしようとカドミウムを吸収しない稲の開発が進められていたそうですが、このほど東大の研究グループがカドミウムが半分以下しか含まれない稲の開発に成功したんだそうです。

東京大学は、イネの体内において、カドミウムを種子(コメ)へ輸送する役割を担っている遺伝子を発見し、この遺伝子の発現を抑制することで、コメに含まれるカドミウム濃度を約50%低下させることに成功したことを発表した。

OsLCT1という遺伝子が細胞膜上に発現する事とカドミウムなどを吸収する事が関連している事を発見。その遺伝子を減らす事でカドミウムの伝達を抑止し、カドミウム吸収量が減る事が判ったんだそうです。
この改良でも稲自身の成長を妨げる事はないらしく、実用化についても明るいんだそうな。
日本人と米は切っても切れない食文化。少しでも体に悪い物は食べたくないのはもちろんの事ですから、こういった改良進化はありがたいものです。
日本では規制によりppm(1kgに含まれるmg量)という単位でカドミウム含有量が規定されており、玄米の1ppm以上は流通不可、0.4ppm以上は食用には用いられないという事になっているそうです。
余談ですが、カドミウムは人体に取り入れられるとなかなか排出できず、30年は体内に残るそうです。