SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

CELLの歩留まり10%〜20%

IBM半導体部門の副社長がCELLの歩留まりの割合を語ってしまったそうな。
その歩留まり率は"良くて"10%〜20%。なんとまあ!!
〜??な方にご説明しよう〜
「歩留まり」というのは、製品開発において「作ってみたものの不良品」というのが出てきます。この作ってみたもののうちの、「ちゃんと動く製品の率」が歩留まりです。つまり、歩留まり10%〜20%というのは、100個作ってみたものの、10個〜20個くらいしかちゃんと動くものがないということになります。

パソコン並の値段設定を発表して波紋を呼んだPS3だが、今度はその心臓であるCELLチップの歩留まりに関する具体的な数字がIBM半導体部門の副社長、Tom Reevesによってリークされてしまったので業界で波紋を呼んでいる。

CELL程の集積率で世界でも最高峰の65ナノメートル・プロセスルールで作られているチップですから、これくらいの歩留まりは必至ということですね(さらに32nmを目指している)。そもそも、歩留まりが原因でCELLのSPUコアが減らされた事実なんかもあります。
日々改善されていくのでしょうが、CELLはレアな高級チップではなく、大量に生産しようとしているもの。PS3の価格が問題視されているこの昨今、ロンチに向けて価格を下げることは出来るのでしょうか。……というのも、現在発表されている価格はXbox360PS3発売に合わせ値段を下げてくる作戦を見越しているのではないか、という通説があるからなんですね。
ちなみに、高周波数で動かす事に絶えられないチップはクロックを落として製品化する、なんてことが行われてます。CELLの場合、SPUコアの数が少なかったり、動作クロックを落としたチップが工業製品用に回されるのかも。