SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

米ファルコン9打ち上げ成功

アメリカがスペースシャトルの退役を迎え、次世代ロケットとして開発を予定していたアレスIと宇宙船オリオンは開発を中止、その間、商用ロケットとして期待されているスペースX社の商業ロケット「ファルコン9」が6月4日に打ち上げられ、ドラゴンと呼ばれる無人の宇宙船を衛星軌道に乗せることに成功したんだって。
ファルコン9とH-IIAと性能を比較すると、H-IIAのSRB4本構成だと6トンほどでSRB2本構成では4トンほどですが、ファルコン9は4.5トン。
また、ファルコン9はロシアが得意としているクラスタ式で、9個のロケットエンジン(マーリン)を束ねています。巨大な打ち上げ花火とも称される日本の誇る固形燃料エンジンに対して、ファルコンのマーリンは液体燃料を使います。
ちなみに、ファルコン1は5回の打ち上げのうち3回打ち上げに成功、このファルコン9を含めると3回連続で打ち上げに成功しています。
NASAISSへの物資輸送にこのファルコンを利用することを想定しているようですね。

【ワシントン=勝田敏彦】米宇宙ベンチャー、スペースXは4日、新型の商業ロケット「ファルコン9」を、フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げ、宇宙船の模型を予定の軌道に投入する試験に成功した。

よくネタにしちゃってますが、極論、スペースシャトルは大失敗だったと言えます。
まず、あのシャトルの翼は離陸時にしか役に立たない割に打ち上げ時から保護されておらず、破損の危険があります。実際、打ち上げ時に耐熱パネルにダメージを受けたコロンビアは着陸時の空気摩擦で空中分解してしまいました。帰還時に必要なパネルの保護や滑走路を滑るタイヤなどのパーツを減らしたパラシュート式の方がシンプルでコスト面でも有利とされています。
また、オービタを再利用するのがそもそものコンセプトですが、メンテナンス維持費用が嵩み、使い捨てにした方が圧倒的に低いコストである事が証明されています。
日本でもHopeという日本製のシャトル計画がありましたが、現在は凍結されているのではないかと思います。(少なくともHOPE-Xは凍結。リフティングボディー機LIFLEXの実験は2008年)
日本の商業ロケット、がんばっていって欲しいですね。調べていて知ったのですが、ヨーロッパのアリアンスペースと日本は業務提携しているんだそうで、もし不慮の問題で打ち上げられない場合、相互に代替する事が出来るんだそうな。へー。

はやぶさの帰還確実

はやぶさの6月13日の帰還が確実になったんだそうです。
小惑星イトカワに向けて飛び立ち、度重なるトラブルを回避し、観測、サンプルを回収し、3年遅れてやっと戻ってきます。
待ち遠しい限りですが、本当にサンプルが回収出来ているかどうかは少々怪しいそうで、何かを回収したというセンサーは働いているそうなんですが、センサーが壊れている可能性も考えられます。ちなみに、どのようにサンプルを回収したかというと、鉄球を撃ち込んで飛び散った破片を回収するんだそうな。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月5日、6月13日の地球帰還に向けて宇宙を航行している小惑星探査機「はやぶさ」の第4回目となる軌道補正マヌーバ(Trajectory Correction Maneuver:TCM-3)が無事に、地球再突入時の目標地点であるオーストラリアのウーメラ空軍管理区域(Woomera Prohibited Area:WPA)へと設定することに成功したことを発表した。これにより、はやぶさの地球帰還は確実なものとなった。

金星を探査する「あかつき」が飛び立って間もないですが、アメリカやロシアを追い抜く勢いで宇宙開発に取り組んでいって欲しいものです。

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