SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

「クラウド」の意味がよく分からない

ちょっと一周してしまって、すっかり「クラウド(コンピューティング)」という言葉はダサい言葉になりつつあるような気がしますが、あなたは「クラウド」という言葉を説明できますか?
実際、明確な定義があるわけではありません。
クラウド」という言葉の意味自身が非常にクラウディな感じです。
Wikipediaさんによると、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)という機関で以下のように定義されているそうです。

クラウドコンピューティングとは、ネットワーク、サーバー、ストレージ、アプリケーション、サービスなどの構成可能なコンピューティングリソースの共用プールに対して、便利かつオンデマンドにアクセスでき、最小の管理労力またはサービスプロバイダ間の相互動作によって迅速に提供され利用できるという、モデルのひとつである。

つまり、要約すると「ネットを介して便利かつ簡単に扱えるもの」。
内容は明確ですが、それを指すものが何なのかの条件が非常に曖昧です。
GoogleさんもGoogle App EngineはもとよりGoogleカレンダーGmailを「クラウド」とうたっているし、Amazon Web Service(AWS)として多くのサイトで活用されているネットワークコンピューティングリソースも「クラウド」。
AkamaiのようなContents Delivery Network(CDN)も「クラウド」。
果てはInternet Diskやevernote、SkyDrive、Googleドライブ、そして冗長性のない古典的なレンタルサーバーすら「クラウド」と言ったりするし、そもそも「インターネット」をがクラウドだという考え方もあります。
前述の定義「ネットを介して便利かつ簡単に扱えるもの」がどれくらい便利で簡単かどうかには言及していないところがクラウディなんですね。
よく分かりもしない会社のお偉いさんが「我が社でもクラウドを導入すべきである。クラウドを導入しなさい。」なんて言い出して、どれだけのネットワーク技術者が「はて、どうしたものか」と困惑した事やら。ASPとかSaaSとかは危険な言葉です(笑)。
個人的に、もし「クラウド」を定義して良いのであればやっぱり「冗長性(スケーラビリティ)のあるネットワークリソース」だと思います。
「あるネットサービスを初めてみたものの、アクセスが集中しすぎて応答が間に合わない」「アクセスが少なく、する事がない」なんて時にリソース(ネットワーク帯域、CPU、記憶容量)をコストやパフォーマンスに合わせて増減させることができるものこそ「クラウド」と言っていいものなんじゃないかと思います。
個人や一般企業では同等のことを実現しようとする場合、サーバーを買ってきてどこかに配置し、電源に繋いでネット回線に接続して、ハードディスクの容量を増やして、部屋の空調にも気をつけて……な〜んて、ものすごく大変なことを「クラウド」が肩代わりしてくれるわけです。それは魔法のようにすごいことだと思うわけです。

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