SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

北朝鮮が何故ロケット・核開発に躍起なのか考えてみる

いま、スカパー!が無料放送期間中で、すべてではないんですが多くの番組が無料で見ることが出来ます。
んでディスカバリーチャンネルで結構興味深い番組があったのでいろいろ観てました。
その中で特に最近あまりいいイメージのない北朝鮮・韓国・中国・ソ連、そして日本などに関連する過去の戦争「朝鮮戦争」の顛末を説明する番組がありました。具体的には「カラーで見る朝鮮戦争」という番組。
この番組を観て、「ああなるほど、北朝鮮がロケットや核開発に必死なのはこのためか」と思ったわけです。

朝鮮戦争とは
1950年から3年間行われた北朝鮮と韓国の戦争。そもそも、第二次世界大戦で日本は朝鮮半島を占領。その後降伏したとたんにソ連アメリカによって占領、北緯38度線を境に南北に分断されました。共産主義自由主義の戦いと言っても過言ではありません。
ソ連が南への侵攻を止めていれば、アメリカがソ連へ分割統治提案をしなければ、中国が参戦しなければ、北朝鮮が韓国を占領していれば、韓国が北朝鮮を占領していれば、日本が朝鮮半島を占領しなければ、半島の今は変わっていたかもしれません。
朝鮮戦争のきっかけ
韓国側に戦争の兆しがあるとして、1950年6月北朝鮮側が南に侵攻したのが事の始まりです。本当にそんな「兆し」があったのかどうかは分かりませんが、北朝鮮が侵攻し始めたのは間違いないようです。
この頃、韓国は日本のいくつかの領有権が韓国にると主張し、日本に侵攻する準備を進めていましたが、これをよしとしないアメリカ軍は韓国から軍を引き上げ始めていました。
アメリカが防衛すると宣言した国に韓国が含まれていなかった事もあり、北朝鮮側がアメリカが参戦する可能性が低いと考えたのかもしれません。
この南進は完全に韓国の意表を突き、戦力面でも圧倒的に北側の軍事力が勝っていました。

韓国の大敗
北朝鮮軍の勢いはすさまじく、1950年9月韓国の領土のほとんどを占領されるまでとなりました。北朝鮮ソ連の指導の下、Il-10爆撃機T-34などの戦車で侵攻しましたが、韓国には戦車は1台もなかったそうです。
韓国はアメリカに援助を要請。イギリス、オーストラリアなどを含む国連軍を構成して対抗していくことになります。

連合国の上陸作戦
北朝鮮軍による朝鮮半島の統一はあと少しというとき、侵攻が3日ほど止まりました。補給路が伸び過ぎて休戦したなどの憶測がありますが、何故だったのかは今でも謎。
連合軍は反撃のためにソウル南の仁川という所かから上陸作戦を開始。連合国の艦隊も到着して制海権、制空権を奪取、北朝鮮の部隊や補給路は分断され、9月末にはソウルを奪還します。
1950年11月には北朝鮮へ38度線も越え首都平壌が占領されます。

中国軍の参戦
北朝鮮の2/3まで占領した連合軍ですが、この頃中国軍が参戦し侵攻を開始しました。
圧倒的な物量により、連合軍は退却を余儀なくされます。
1950年12月には平壌を奪還。中国軍の進行は止まらず、1951年1月には38度線を越えて首都ソウルが占領されます。

連合軍の反撃
この頃、アメリカ軍による原子爆弾の使用についての検討が始まります。
計26発の原子爆弾が必要とされ、アメリカ議会の予算も通りました。
韓国の李承晩は原子爆弾の使用を提案、「ロシアにいくつか落とせば共産主義は黙る」とも言っていたそうです。
物量では中国軍に負けるものの、近代兵器の兵力で連合軍が押し返し、1951年3月に連合国がソウルを奪還。
北緯38度近辺での攻防が繰り返されます。
アメリカ側の核兵器使用で核戦争・第三次世界大戦の始まりを誰もが予感し、特にソ連アメリカとの直接対決を避けたい思惑があったようです。
連合の指揮はマッカーサーに任されていましたが、中国侵攻など口にするほど暴走が進んでいたことから、当時のトルーマン大統領から解任されました。

停戦協議
双方の疲弊が目立っていた頃、停戦協議が始まります。
このままでは核戦争になると誰もが思ったはずです。
ただし、何度も行われる停戦協議で両分の条件はなかなか合わず、なんと約2年間戦争は続きます。
1953年7月、板門店で停戦協定に調印。停戦状態となりました。その後も終戦交渉は進まず今でも停戦状態となっています。
北朝鮮軍、韓国軍、中国やアメリカを含む連合国軍の多くの兵士が死傷した痛ましい戦争でしたが、戦禍が朝鮮半島を巡り、多くの市民が死傷したことを忘れてはいけません。
北朝鮮の気持ち
と言うわけで長文になりましたが、北朝鮮の気持ちになってみればこうでしょう。
いまでも停戦状態でいつ戦争になってもおかしくないと考えており、当時のソ連は物資は提供してくれたものの参戦はしてくれません。
中国は兵器力でも未だに劣っていますが、北朝鮮軍はそれ以下であり中国は必ず味方につけたいのは間違いなく、もし戦争になったときのために、自軍の兵力は増強しなければならない。
南進を止めたきっかけとなった核兵器は自国で持ちたい。それこそアメリカが核を使うとすれば北朝鮮であり、アメリカ本土に届く核弾頭搭載ロケットを持っていれば交渉で有利に立てる……。
そう考えてると思うわけです。
同じ民族なのにGDPでも10倍以上の差が付いている北朝鮮と韓国。共産(社会)主義が間違っているとは言いませんが、同じ国だったのがここまで差が付いたのは事実です。
正恩さんになって、何か変わるかと期待したのですが、どうも何も変わってないみたいですね…。