SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

中国のレアアースはいま

中国での反日暴動などで中国に対してただならぬ感情を持つ日本人は多いと思います。結局、中国人が働くお店を中国人が壊したり奪ったりしているとしても、そんな報道を観てやっぱり心を痛めただならぬ感情を持ってしまいます。
一方で、日本の経済・世界の経済が中国の生産力に依存しているのも事実なわけですが、今、中国ではその反動でいろいろなツケが回ってきているそうです。
この記事がとても判りやすい。

中国の「反日」が燃えさかっていた9月。内モンゴル自治区江西省レアアース鉱山は生産停止に追い込まれていた。世界のハイテク産業で不可欠といわれていたレアアースの需要が激減、在庫の山となっていたからだ。様々なレアアースの価格も総じて最高値の3分の1以下に落ち込み、政府は赤字生産で飢餓輸出も辞さない構えの鉱山に生産停止を命じた。

これまで、日本はハイテク機器の生産に必要なレアアース(レアメタル)の輸入を中国に依存していましたが、中国が制裁目的でその輸出量を制限。日本企業はレアアース不足によりピンチに陥りましたが、結果として日本企業自ら他国への多角化レアアース不要で環境にも良い技術が開発されました。
これはかの国も想定していなかったでしょう。
結果、中国ではレアアース需要が減少し、生産すら赤字となることから鉱山を閉じてしまっているそうです(既に生産量がピーク時のの半分)。危機感を感じた日本やそれ以外の国も脱中国化が進んでおり、自ら行動が自国の首を絞める形となっている状況ということです。
このお話はかつてのオイルショックと同じ構図だそうで、サウジアラビアリビアに石油輸入を依存していた国が、輸入制限により石油自信やそれらの国へ依存しているという問題に直面。やはりいろいろ手を打って打開しましたが、結局、石油価格が暴落して輸出国が痛い目に遭いました。
どちらも供給元だとして安心し、横柄な態度を取っていると足下をすくわれるというお話で、「禁輸は発動した側が損をする」という定石なんだそうです。
中国はフィリピンへも領土問題から経済戦争を仕掛けており、フィリピン産のバナナの輸入を止めているそうです。
その国内では自国産の品質の悪いバナナが出回っているそうで、今、日本でフィリピン産の安いバナナが売られているのは中国の禁輸の影響なんだって。
中国の成長低迷率は鈍化し回復しているようですが、中国株はかつての1/3まで落ちているようです。世界経済的には困った話ではあります。