SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

東芝、著作コンテンツ補償金支未払いで勝訴

「私的録画補償金管理協会(SARVH)」という協会が東芝に対して起こしていた訴訟に対して東芝の勝訴が言い渡されました。
この協会は、著作権を持つ番組コンテンツの録画保証金という形で機器メーカーが出荷する機器の1%を販売価格に上乗せさせ、消費者から徴収する事を促していたそうなんですが、東芝はこれを拒否したんですな。
2009年2月〜9月の間の補償金はなんと1億4千万円にも上るんだそうで、こりゃすごい額ですね。
東芝はアナログ機器に関しては補償金を支払っていたそうですが、デジタルのダビング10が適用されてからは「既に著作権保護されている」という理由と、協会の規定では「メーカーは補償金の請求、受領に協力しなければならない」としており、「支払いの義務はない」と解釈して支払いを拒んだということになります。
結果は東芝側の勝訴。

家庭用DVDレコーダーによる番組などの私的コピーについて、機器メーカーが俳優や放送局などの側に著作権料の一種として「補償金」を支払ってきた制度の是非が争われた訴訟の判決が27日、東京地裁であった。大鷹一郎裁判長は「補償金支払いは法的強制力を伴わない抽象的な義務に過ぎない」とし、デジタル放送用の新機種での支払いを拒んだ東芝に対する著作権団体の請求を棄却した。団体側は控訴する方針。

この判決のインパクトは大きく、他のメーカーも同様に支払いを拒む流れが生まれるのは必至なような気がします。2009年の補償金総額はなんと約25億円とのこと。こりゃまたすごい額ですが、ちゃんと著者達に還元されているのかどうかはちょっと良く分かりません。
一般消費者からすれば、録画機器は安い方がいいし、録画コンテンツは無限にコピーできる方がお気軽だしうれしいのですが、もしそれによって著作者が多くの不利益を被るのであれば明らかに問題ですよね。
もしゲームソフトがばんばんコピーされちゃったらゲームを作った人や会社が報われず、結果として新作ゲームソフトがリリースされなくなったり、費用が掛けられず粗悪なゲームソフトが世の中に出回るという悪循環が生まれるのと似たような状況に陥ってしまうと思うわけです。