2014年変更点をSATOX風にまとめてみるふり
F1 2014。今期はどうなっちゃうんだろうというほどレギュレーションが大幅に変更され、観てる分にはとても楽しい状況になっています。
そんなわけで今期の変更点を特に「F1を観る」という観点でSATOXが簡単にまとめてみます。
エンジン(パワーユニット)の変更
F1ファンなら周知の事実ですが、エンジン大きく変わります。今期からはエンジンを取り巻くシステム全体を「パワーユニット」と呼びます。昨年前はKERSと呼ばれるエネルギー回生機構でブレーキングによる発電、バッテリーからのモーター駆動というシステムが働いていましたが、今期からはさらに複雑になります。
図に簡単にまとめてみました。
2.4リッターV8自然吸気エンジンは1.6リッターV6直噴ターボに変更。そしてMGU-Hと呼ばれる熱エネルギー回生機構が組み込まれます。
バッテリーからのエネルギーはモーターだけでなく、ターボチャージャーの駆動に使われます。ブレーキも電子制御可能となり、エネルギー回生に一役かいます。
さらに、細かい話は省きますが、今期のシステムでは一部のエネルギー回生使用が無制限。MGU-Hが生むエネルギーは無制限に使えます。このシステムはエンジンとして最も効率が良く、エネルギー効率40%以上を達成できるそうです。
パワーユニットの交換は1パーツにつき5個まで交換可能で、それを超えた場合10グリッド降格のペナルティ、それ以降は5グリッド降格のペナルティとなります。ただ、実際はパワーユニットを丸ごと交換することになるとのことです。
ギアボックスの変更
7速だったギアは8速に増えます。ギア比については事前に申告する必要があります。
ギアボックスは6戦連続で使用しなければならず、故障などによる取り替えを行うと5グリッド降格のペナルティを受けます。
8速はあまり効率が良くないためか、主に2速〜8速を使うことになりそうです。
予選の変更
まず予選時間の変更があります。Q1は20分→18分、Q2は15分のまま、Q3は10分→12分。
Q3で2スティント望めなかった問題から、2分増えた形になります。
使えるタイヤの増加
使えるタイヤがプライム、オプション1本づつ追加されます。FP1(練習走行1)でプライム1本、Q3でオプション1本が追加で使えます。
Q1/Q2敗退のドライバーは決勝でそのタイヤを使え、Q3進出のドライバーはQ2で最速タイムだったタイヤを決勝で使う事になります。
いずれも、決勝に向けたタイヤ温存のためにQ3で手を抜くドライバーが多かったための対策です。
入賞ポイント
基本的に入賞ポイントの変更はありませんが、最終戦だけポイントが増えることになりました。単純に2倍です。1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | |
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通常 | 25 | 18 | 15 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 1 |
最終戦 | 50 | 36 | 30 | 24 | 20 | 16 | 12 | 8 | 4 | 2 |
11位1ポイントではないんですね。
これは事前にワールドチャンピオンが決まってしまい、最終戦が消化試合となってしまわない趣向。なんかちょっとずるい気がしますが、アブダビでの決勝レースが重要となるわけです。
標準ステアリング液晶ディスプレイ
マクラーレン・エレクトロニック・システムズが標準ステアリングホイール液晶ディスプレイを全チームに供給します。使用義務のある標準ECUのパッケージの一部として提供されるそうですが、このステアリングの使用は強制ではないとのこと。これまで観ることが出来なかった情報が表示されるので、面白いです。
ペナルティ関連
ピットでのリリース時に危険と判断された場合のペナルティはもちろんありますが、最下位からのスタートなどでグリッド降格の効果がない場合、次回レースにペナルティが持ち越されます。それから、ドーナツターン問題。
レース優勝者に限り、優勝を祝う行為が認められました。すなわち、ドーナツターン、旗を持って走行、途中で停止などが認められることになりました。これくらい、良いよね。
番号のお話
昨年まではカーナンバーなるものがあり、毎年順位などで変わっていましたが、ドライバー番号なるものが今年から導入されています。いわゆる背番号みたいなものですね。ちなみに、ベッテルは1、アロンソ14、ハミルトン44、ライコネン4などです。可夢偉は10。
その他、いろいろありますがひとまずこの辺で。