SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

モチ裁判、佐藤食品工業に軍配

モチ……そう、焼くと伸びるあの食べ物のモチです。
最近の切り餅には切れ目が入っていてモチが膨らまないようになっていたりしますが、その切り込みに関しての特許を巡る裁判があったんだそうな。
同じ切り込みを入れたモチを販売する越後製菓佐藤食品工業を訴えた分けですが、その訴えは退かれました。
それぞれの内容は次の通り。

出願 モチの切り込み内容 効果
越後製菓 2002年 側面一周に切り込みを入れる きれいに焼ける
吹き出しを押さえる
佐藤食品工業 2003年 横側面に2本の切り込み、上面。底面に十時の切り込み きれいに焼ける
手で割れる


越後製菓の方がいち早く特許を出願しており、明らかに佐藤食品工業がそれを真似て特許を出願したと考えられます。ただし、越後製菓が出願した内容には以下の文言がありました。

「底面、上面ではなく、側面に切り込みを入れる」

佐藤食品工業の切り餅には底面正面に切り込みがあるわけです。
一般的には佐藤食品工業を特許侵害と訴える越後製菓の方が正義のような気がしますが、特許出願内容の違いから、その訴えは退かれたようです。
切り込みを入れたこと自身が発明なんだと思いますが、「底面、上面ではなく、側面に切り込みを入れる」と明記してしまったばかりに、ちょっとしてやられてしまった感じです。

切り餅をふっくら焼き上げるための「切り込み」をめぐる特許を侵害されたとして、餅の側面に切り込みを入れた業界2位の「越後製菓」(新潟県長岡市)が、側面と上下の面に入れた業界1位の「佐藤食品工業」(新潟市)に製造中止と約15億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であった。

越後製菓の特許出願内容ミスと言わざるを得ませんが、同じ新潟のメーカーなんですから、腹を割って仲良くしていただきたいと思う所存。当事者には失礼な話ですが、ちょっと面白いお話です。
でも、SATOX思うに、切り込みの入った餅はなんだかおいしくない気がしています。膨らんでパリッとなったところが香ばしくておいしいような……。