SATOXのシテオク日記

~ふもっふ、ふもふも~

GSM方式の暗号が解読される

ドイツの技術者がGSMの暗号を解読する事が出来たと発表したんだそうな。
世界のほとんどで利用されているのがGSM方式で、今回解読されたのはその中でも「A5/1」という暗号方式。
日本では「W-CDMA」「CDMA2000」が採用されておりこの問題には該当しませんが、いわゆる海外対応携帯は「GSM」に対応しており、海外での通話ではGSMが利用されるため該当するわけですね。

ワシントン=勝田敏彦】米紙ニューヨーク・タイムズによると、ドイツのコンピューター技師チームが、GSM方式のデジタル携帯電話で使われている暗号を解読する方法を見つけた。日本と韓国以外のほとんどの国で使われている方式で、通話の盗聴ができるようになる可能性があるという。

実はGSMの暗号方式にはより強固とされる三菱電機が開発した「KASUMI(A5/3)」も採用されており、この記事の「盗聴がより困難になるよう設定をすぐ変更できる」はこの暗号化に切り替えることを意味しているんじゃないかと思います。(ただ、2G携帯では難しいかも)



ちなみに暗号化とその解読というのはイタチごっこで、複雑な情報を送ることが出来るような近年当たり前の暗号は時間さえ掛ければ解けないものはないと言えるかと思います。
それはいわゆるアルゴリズムである限り、何らかの規則性があるのでどうしようもないというわけです。
WEPキーもちょっと前に解読アルゴリズムが公開されてしまいました。
あまり暗号には詳しくないとお断りした上で、WEPはRC4というアルゴリズムを採用しているのですが、128bit中先頭24bitが固定で利用されているのがそもそもの問題。さらにパケット中の鍵の壮観遷移関係に強い相関があることが問題で、その強い相関を観測することで、総当たりでなく少ない計算回数で鍵を求めることを許してしまったようです。
WPAではRC4は変わらずTKIPと呼ばれるパケット毎に鍵を変更する方式を採用(既にTKIP実装の脆弱部を突くクラック有り)、WPA2ではRC4の替わりにAESを採用しているおり、より解読が困難になっています。
言いたいことは「解読が不可能」ではないんです。