H-IIBの打ち上げは9/11(金)
興味のない方には申し訳ないネタですが、国産ロケットH-IIの発展型H-IIBが9月11日(金)に打ち上げられますわよ、奥さん。
今回の打ち上げはいろんな意味でトライアル。興奮するなぁ(笑)。
このH-IIBでは、国際宇宙ステーションに向けて物資を運ぶという任務を抱えており、今回の打ち上げは補給機(HTV＝H-II Transfer Vehicle)とロケット(H-IIB)の試験打ち上げとなります。宇宙エレベータなんて夢のような話もありますが、まだまだロケットでなければ物を運ぶ事はできないわけです。HTVのヨーロッパ版はATV(アリアン５)、ロシア版はM-67/34Pなど(ソユーズ)、アメリカ版はスペースシャトルとなります。
で、何故試験か。
まず日本の補給機であるHTVの打ち上げ実績はまだなく、これが初めての試みとなります。
１つ間違えれば制御が効かなくなって国際宇宙ステーションに激突、なんて最悪のシナリオも考えられるため、それなりの安全性が必要になります。
次に、ロケット本体H-IIBタイプも初の試み。(これまではH-IIA)
HTVを打ち上げるため、搭載するロケットエンジンの数はこれまでよりも最も多く、打ち上げ能力がH-IIロケットの中で最大となります。
まず、H-IIAで１つだけ搭載していた液体燃料ロケットエンジンLE-7Aを２基搭載。さらに固体燃料ロケットエンジンSRB-Aを４本束ねています。あえて新型ロケットを開発せず、それぞれの実績のあるロケットエンジンを使う事でコストの削減と安全性を兼ね備えているといったあんばい。
でも、複数のロケットエンジンをコントロールするのにはリスクが伴うため、H-IIAと比べると安全率は落ちているみたいですね。
ちなみに、今回このHTVで輸送するのは国際宇宙ステーションで働くクルーの衣服など。運び終えた後、不要になった衣類をHTVに詰め込んで、大気圏で燃やすんだそうな。なんかすごいですな(笑)。
9月11日（金）打ち上げ予定の宇宙ステーション補給機（HTV）技術実証機とH-IIBロケット試験機は、現在大型ロケット組立棟（VAB）で打ち上げの最終準備を行っています。
日本の税金が注がれている事や外国に向けてロケット事業が成功する事なんかを含め、是非成功して欲しいもんです。
ちなみに、打ち上げの模様はウェブ中継されますにょ。
